新築の引越し時に盛り塩をする理由は?正しい作法まで解説します

日本では、引越し時に盛り塩をすることが1つの文化となっています。
塩といえば普段は調味料で活躍するイメージが強いですが、どうして引越し時に盛るのでしょうか?
そこで本記事では、盛り塩の意味を始め、新築の引越し時に行う理由、盛り塩を行うときの正しい作法をまとめました。
新築の引越しで盛り塩を行う予定のある人は、ご覧になってみてください。
ー目次ー
●盛り塩とは?新築の引越し時に行う理由を解説
●完全攻略!盛り塩を行うときの作法まとめ
●まとめ
盛り塩とは?新築の引越し時に行う理由を解説
盛り塩とは、三角形や円錐の型に盛った塩を玄関先などの場所に置く風習です。
塩には部屋の邪気を払い空間を清める効果があるとされ、縁起担ぎや魔除け、厄除けを目的に行われます。
このような浄化作用があると知られていることから、新築の引越し時や販売店、飲食店など、店舗の開店時に行われることが多いです。
現在でも商売繁盛を目的に置いている店が多く、見かけたことのある人もいるのではないでしょうか。
元々は中国から伝わったとされていますが、日本でも奈良時代~平安時代にはあったとされています。
そのため、日本の古くから残る風習の1つに挙げられます。
ハッキリとした起源は定かではありませんが、神事や仏事で塩を撒く習慣が一般市民にも広がったことがきっかけと言われています。
見出し2:完全攻略!盛り塩を行うときの作法まとめ
盛り塩の概要や由来をご理解いただけたところで、ここからは盛り塩の正しいやり方を解説いたします。
というのも、盛り塩は普通に置くだけでは意味がありません。
使う塩の種類から、置き方や設置時間など、細かく把握しておく必要があります。
本段落では、盛り塩の作法を事細かにまとめました。
●盛り塩に使う塩の種類
盛り塩を行うときは、海水由来の天然の塩を用意しましょう。
塩といっても、一括りにされているわけではなく、「海水系」、「岩塩系」、「塩湖・塩泉系」と3種類に分けられています。
しかし、岩塩系や塩湖・塩泉系は、ミネラル成分が含まれていたり調理用に味付けを行っていたりするため、浄化作用が薄まるとされています。
そのため、天然の海水由来のものを使用してください。
また、余談ですが海水由来の天然の塩は、粗塩というタイプに分類されます。
粗塩とは結晶が粗い塩のことで、海水のミネラルが残っているのが特徴です。
水分が適度に含まれていることで固めやすく、後ほど解説する三角形や円錐型を形成しやすくなります。
●形
先ほどチラッと解説しましたが、盛り塩は基本的に三角形や円錐型にして置くようにします。
なぜなら、日本では昔から神様にお供えする際は、山の形にするという風習が残っているからです。
神様にちなんだ由来から、盛り塩でも山の形が採用されたと言われています。
また、三角の尖った形が悪魔払いや魔除けになることから、三角形が採用されたという由来もあります。
●作り方
盛り塩の作り方ですが、まずは白い無地の小皿を用意します。
小皿はそんな高い物ではなく、100均に売っている安い物でも大丈夫です。※神聖な儀式なので、必ず白い無地のものを用意してください。
皿を用意したら、大さじ3杯程度の塩を三角形や円錐形になるように盛りましょう。
粗塩であれば形を整えやすいですが、なかなか上手くいかない場合は、霧吹きを用いて少し湿らせるとよいでしょう。
●置く場所
盛り塩の置き場所で、これといった決まりはなく、ご自身の気になる場所に置いていただいて大丈夫です。
ただ、一般的に挙げられるのは、主に以下の場所です。
・玄関
・水回り
・リビング
・寝室
まず玄関は、家の入り口とも言うべき部分なので、悪い気の侵入を防ぐという意味で置かれることが多いです。
次にトイレや洗面所、キッチンなどの水回りは、昔から悪い気が溜まりやすい場所と言われています。
塩を置くことで悪い気を浄化できるということから、水回りが挙げられます。
後は、家族が長時間過ごす場所ということでリビング、気持ちのよい睡眠をとるということから寝室に置かれることもあります。
●置き方
盛り塩はペアで置くものなので、左右両サイドに1つずつ設置しましょう。
左右両サイドに置くことで結界が張られ、邪気などの悪い気の侵入を阻止します。
●盛り塩を行うタイミングは?
盛り塩は新築の引越し時にやったほうが良いとは言いますが、急いでやる必要はありません。
始めるタイミングは特に決まっていないので、引越しが終わって少し落ち着いたときにやるといいでしょう。
ただ、あんまり遅すぎるのもよくないので、ご自身のタイミングに合わせつつ、なるべく早い内にやるのをおすすめします。
●設置時間
新築で盛り塩を行う場合、大体1~3時間程度で撤去するようにしましょう。
なぜなら、盛り塩には霊を引き寄せてしまう効果もあるからです。
塩は霊の好みでもあるため、長時間置いておくということは、悪い霊が常に集まっている状態を意味します。
そのため、1~3時間程度で撤去するのがちょうどいいのです。
●処分方法
盛り塩の捨て方は、基本的には使用していた場所で処分することが良いとされていますが、お部屋の中などその場で処分することが難しい場合は、キッチンなどで水に流すか、白い紙に包んで燃えるゴミとして処分しましょう。
ここで注意することは、盛り塩で使った塩を再利用しないこと。
盛り塩は、悪い気を吸収していると言われています。間違っても食用としては使わないようにしましょう。
まとめ
本記事では、盛り塩の概要から作法までまとめました。
中には「こんなの迷信では?」と考えている人もいるでしょう。
しかし、新築への引越しは、新しい生活が始まることへのワクワクと同時に、無事に生活を送っていけるのか?という不安も出てきます。
こうした不安を少しでも取り除くという意味でも、盛り塩をやっておけば、気持ちを切り替えて新しい生活に臨めます。
盛り塩を行い、楽しい新築ライフに足を踏み入れましょう。